作者別: nijiiro

寄付文化の醸成

非営利セクターで活動をしていく上で、寄付による資金調達は必須である。

日本の寄付市場は、どんな推移をしてきたかというと、個人寄付は2010年まで約5000億円で推移してきたものが、東日本大震災のあった2011年には一兆円を超え!その後は約7000億円で推移している。
法人寄付はほぼ横ばいで7000億円前後。

一方、アメリカの寄付活動について、昨日の日経新聞でこんな記事が紹介されていた。
(以下一部引用)

日本経済新聞 2019年6月24日

米国人の慈善・寄付活動が拡大している。米調査機関ギビングUSAインスティテュートによると、2018年の寄付総額は4277億ドル(約46兆円)と前年比0.7%増加し、4年連続で過去最高を記録した。米国はもともと寄付活動が盛んだが、近年では格差拡大で富裕層への風当たりが強まっていることも影響しているようだ。
(一部引用はここまで)

これはGDP比で比較すると、日本が0.14%なのに対し(2016年)アメリカは1.44%(2016年)
2018年はGDP比で2%に達するとみられているそうだ。

アメリカン・ドリームというように、莫大な富を築く人が多いからでしょうか?

昨年、一昨年と、ドネーションパーティーを行なった経験の中で、そこに来られていた某アメリカ有名企業の役員の方が言われた言葉が印象に残っています。

僕たちは成功者と言って良いだろう。
ビジネスで成功した。
成功したということは、そのことに責任を取る必要もある
共感する活動には、寄付という形で参加する義務があると思っている。

アメリカでビジネスを成功させた富豪の中に、ビル・ゲイツ氏がいることはご存知の方も多いだろう。

彼と彼の妻の名前を冠した、財団があるのをご存知の方はどうだろうか?
「全ての命の価値は等しい」という信念のもと、1994年から活動をしている。

日本との関連で特筆すべきは、パキスタンにおけるポリオの根絶に一定の成果が出た時に、パキスタンの円借款を肩代わりするという画期的な事業も展開している。
ポリオの薬をただ配るだけではなく、効果を確実にする(投与が確実にされる)ために、とても有効に作用している

富を得たものが、社会的責任として「寄付」という形でその富を分配する。
社会の仕組みとして成り立たせることは、決して無理なことではないはずだ。

虹色のたねでは、認定ファンドレイザーの専門知識にて、非営利セクターさまからの寄付システムの構築だけでなく、寄付先の選定、寄付税制の仕組み、より効果的な具体的方法など、支援者さまからのご相談も承っております。

NPOに起きがちなこと

長年NPOを運営してきた経験から、企業と NPOとの違いや、NPO独特の問題点について、質問や相談を受けることがあります。

また、NPOについてのセミナーのテーマになることもあります。

社会貢献をしている姿からは、あまり暗部が明らかにされることがなく、臭いものには蓋をする風潮もあります。
それでは全く問題解決にならず、団体の設立や運営も難しくなってしまいます。

NPOあるあるでよく言われていること三つをあげてみました。

【NPO価格】
同じ内容のサービスであっても、極端に安い価格提示をされたり「非営利」なのだから無料との誤解が後を絶ちません。

あるNPOで、研修事業を提供しているのですが、日程も決まり、当日の詳細打ち合わせに入るところで
「今回はすみません、こんなことまで無料でしていただけるなんて」
と言われたそうです。

最低金額と交通費実費がかかることを了承済みとの申し送りがあったにもかかわらず「NPOだからただに決まっている」との思い込みがあったとのことです。

【やる氣の搾取】
NPOには、ボランティアの存在が欠かせません。
有償の場合と無償の場合があります。
特に無償の場合や、交通費程度の支払いしかしていない場合、そのボランティア作業などにつき、理事や運営側からの感謝の氣持ちや労いがなくなる時に起こります。

【助成金貧乏】
お金が入ってくるのに「貧乏」って?と思われるでしょう。
助成金事業は、新規事業を求められることが多く、なおかつ人件費、事務所家賃などの固定費には使えないことがほとんどです。

新規事業の従事者、助成金申請から報告書作成者に人件費を払えないか、他の収入を増やさない限り、支払えません。

また、助成金を獲得することが目的化して、必要のない資料の作成や調査、効果が見込めないプログラム開発などの申請内容になっていき、助成金自体が死に金になるケースをいくつも見てきました。

創業間もない場合を除き、長年活動しているにもかかわらず、全体の収入に占める助成金の割合が半分を超えているNPOは、このケースに陥っている場合があります。

代表的な三つのケースについてあげましたが、組織内部にいる人たちは、全く氣づいていないか、知らないふりをしているかのどちらかです。

外部からの組織診断、組織基盤強化によって、テコ入れができる可能性もあります。
虹色のたねでは、認定ファンドレイザーによる、組織、事業、収入バランスに着目したNPO支援を行っています。

おとなに性教育が必要な理由

今年度、虹色のたねではLUSHチャリティポットさまからの助成を受け、性教育のセミナー実施をしています。

今、子ども向けの性教育の必要性に注目が集まっているところですが、その前におとな自身も学ぶ必要があります。

自分の性に向き合い、正しい知識を持ち、性についてポジティブな思考を手に入れていなければ、子どもに対しても、禁止や制限、罰則によって縛り、排除する方向でしか向き合えないからです。

例を挙げると、中学生や小学生の年齢で妊娠する場合もあります。
正しい知識がないと、妊娠に氣づかないこともあります。
当然対処が遅れ、出産に至ることになります。

相談できないのはなぜか。
きっと怒られる。

性をタブー視して、ただ禁止や制限をするだけでは子どもたちを守ることができません。

性の知識をあらかじめ知っていれば、予期しない妊娠は避けることができます。
その知識を学ぶ場がなく、間違った情報にさらされているとしたら。
これはおとなの責任です。

20歳になるまでは妊娠なんてしない。
おとなになるためにみんなしていること。
すぐにシャワーで流せば大丈夫。

こんな言葉を信じて、妊娠に至った子どもたちに、出会ってきました。
避妊の知識があれば、妊娠のメカニズムを知っていれば、避けることができます。
自分が本当に望んではいないことだとしたら、大好きな人にでもNOと言ってもいいこと。
NOと言わないからと言って、同意していることにはならないこと。

おとな自身がまず学び、子どもたちのロールモデルとなる。
そんな内容の性教育セミナーを実施しています。

助成金枠での実施枠が残り少なくなってまいりました。
ぜひお早目にお問い合わせくださいませ。

無力感の伝染

2019年5月29日に起きた凄惨な事件。
突然の襲撃によって、亡くなられた方に衷心より哀悼の意を表します。

保護者が付き添っていても、スクールバスで送り迎えしても、守れないのか?防げないのか?

このことをきっかけに、社会に不安が広がっています。
誰しも、いつ、自分が、家族が、巻き込まれる可能性を思うでしょう。

加害者の情報はなぜか詳細が控えられているため、詳しいプロフィールはわかりません。
憶測は広がっています。
すでに、動機などの解明も難しい状況があります。

この狂気は、何が生み出したものなのでしょう?
ありえない光景が、繰り広げられる中で、同じような狂気は日常のすぐそばにあるようで、とても他人事とは思えない感覚を、皆が感じているように思います。

無力感に包まれる中、それでも諦めずに、暴力を生み出さない社会を創るには。

虹色のたねは、人権、非暴力の視点を諦めません。
人のもともと持つ力を信じ続けます。

熊谷晋一郎さんの言われている言葉を思い出しました。

自立は、依存先を増やすこと
希望は、絶望を分かち合うこと

子どもへの性教育 の必要性

寝た子を起こす

子どもへの性教育の必要性を語ると、必ず言われる言葉です。
果たして、子どもたちは眠っているのでしょうか?

なかにはそんなケースもあるかもしれません。
しかしほとんどの子どもたちはおとなが思うよりずっと早く起きています。
しかも、多くの子どもたちはネットから流れてくる、好ましくない情報にさらされています。

正しい科学的な知識がないなかで、そのような情報にさらされた場合、どれが正しいのか、間違っているのか判断できません。
対等なパートナーシップと暴力的な関係の線引きも曖昧なまま、知識として積み重ねられていきます。

子どもの発達段階は様々で、その個性を尊重するなら、子どもの一番近くにいるおとな、親又は養育者が、発育に合わせて伝えられるのがいいでしょう。
もちろんそのおとなが子どもに性虐待をしない、性的搾取をしないことは言うまでもありませんが。

そのためにはおとなたちが、伝えるための知識を持たなければなりません。
隠語や幼児語ではない言い方で、笑ったり恥ずかしがったりせず、伝えられるでしょうか?

まずは、おとなたちが学ぶことの方が先決です。
性の知識は、恥ずかしいことでも、わいせつなことでもありません。
間違った認識が、恥ずかしいこと、わいせつなものにしてしまうのです。

虹色のたねが性教育に取り組む理由は、性暴力をなくすための予防教育としての位置付けです。

性犯罪の無罪判決が続くのも、司法関係者の無知からくるもの。
性的同意の本当の意味を多くの人が知らないこと。

被害後の対策も急務ですが、予防教育は被害を未然に防ぐ効果があることが国際セクシュアリティ教育ガイダンスでも記述されています。

【法改正によって虐待はなくなるか?】

先日、児童虐待防止法、児童福祉法、関連法案が可決され、来年四月施行が決まった。

幼い命が失われる事案が続いたことを受けたものだが、その抑止力はどこまで期待できるのだろうか?

未だに民法に監護者の懲罰権がある国というのも仰天だが、そもそもこの国は体罰容認派が七割にも及ぶと言われている。

体罰はしつけではない。

体罰がしつけになっていると誤認してしまう原因は
痛み、恐怖でその行動が止まるから。

しかし、なぜ殴られたのかはわからない。
要するに、しつけをするのであれば、良くない行動がなぜ良くないのか、してほしい行動はなんなのかを伝えなければならない。

体罰はしつけではない。

子どもに伝わることは
痛み、恐怖だけではなく
人を暴力によって思い通りにできること
暴力は学ぶものだから

繰り返される暴力で命を落とすのはいうまでもないが、多くの子どもたちはその壮絶な家庭の中で、生き抜いておとなになっている。

自分の受けた虐待について、信頼できる人との出会いの中で語ることができたら、暴力による支配をする人にらはならないだろう。
アメリカでの追跡調査では、虐待を受けて育った人の三分の二は、暴力を振るわない人生を選んでいるからだ。

法が改正されることは一定の効果をもたらすかもしれない。
しかし、被虐待児の真摯な訴えや救いを求める目に敏感なおとながもっと必要なのではないかと思う。

https://digital.asahi.com/…/art…/photo/AS20190618001696.html

【人の多様性】

一般企業でよく言われている、「あの人仕事が出来る」「あの人、全く仕事が出来なくてダメ」って、なんでしようか?

仕事が出来る人は、売上を上げる、リーダーシップがある。プレゼンが上手い。等、大体誰が見ても同じような評価をされると思いますが、仕事が出来ない人は、評価が難しいと思います。

売上成績が悪くても経理や総務の仕事だったら出来る、とかプレゼンが下手でも、契約はしっかり取って来る人はいます。
また、遅刻や欠勤で会社の規定に馴染まないけど、別の才能がある。

一面だけ見て仕事が出来る出来ないの評価は、難しいと思います。

私は、百貨店に勤めていた時、毎月コンスタントに2千万円売っておりましたが、それは宝石とか形があるもので、劇場のチケットとか保険は全く売れませんでした。

同じ営業の仕事でも得意不得意があります。
ですから、私が保険の営業とか、劇場の営業でしたら、仕事が出来ない人と言われていたと思います。

人との比較、競争の社会にあると、自ずと、他者と違う人を排除するようなことが起きます。
昔からあったものですが、今はそれをパワーハラスメントと定義し、企業は予防に取り組むよう指針が出ています。

多様性を尊重し、適材適所の人事、人間関係の把握など、企業に課せられた責任は年々重くなってきています。

虹色のたねで提供しているハラスメント対応研修は、東京都労働局にも採用され、高評価をいただいています。

虹色のたねでは、人の多様性を尊重し、全ての人が煌めく社会の実現を図るべく、活動してまいります。

【ボランティアだからいい?】

「ボランティア」皆さんのイメージは、どんな感じでしょう?
無償、学生、高齢者、災害、緊急。。。
どれもその通りであり、違う視点もあります。
NPOの組織運営に関わってきて、一番のボランティアは、理事の皆さんだと思います。

理事に就任していただく時点で、総会による選任の承認決議、その後就任承諾書の作成をするのですが、過去に一定の犯罪歴がないか、などなど、所轄の警察のデータと照合してもいいという怖い書面に署名又は記名捺印をします。

めでたく理事に就任すると、その団体の予算執行、事業計画の進行管理、あらゆることに責任を負うことになります。
役員報酬規定によって、総会で定められた上限を限度に役員報酬を受け取ることは可能ですが、潤沢な資金がなければ、難しい団体がほとんどでしょう。

無償、もしくは場合によっては、持ち出しも覚悟でなぜ関わるのか。
活動への共感、団体の行く末まで責任を負う覚悟、自分の持つリソースをこの団体に提供できる、などなど
名誉職として、肩書きとして、などという理由はほとんどないと思います。

理事会への出席はもちろんのこと、寄付集め、会員集めへの協力、団体の広告塔といっても過言ではありません。
なかには、そんなつもりではなかったと、離れて行く場面にも出くわします。
最初のコミットについて、ご自身の中での消化ができていないケースがほとんどです。

なぜそこまでしても引き受けるのか。
それは社会を変えたいからではないでしょうか?
その強い思いなしに、安易な引受はオススメしていません。
虹色のたねでは、組織設立の段階での役員構成のご相談にもアドバイスさせていただいています。

2019年7月27日(土)17:30〜19:30 イベントを行います。

イマドキの子どもたちは、、、
そんな言葉をよく耳にします。

確かに、昭和世代から見ると、スマホを自由に操り、恋愛も自由奔放に見えるかもしれません。

ツールは確かに変わりました。

それは彼らのせいではありません。

性の情報は氾濫し、誰でもアクセスできる一方で「寝た子を起こすな」との「配慮」から、正しい性の情報にたどり着けずにいることはどう考えたらいいのでしょう?

適切な情報にアクセスできないことで、若年出産、中絶、性感染症、デートDV、危険にさらされているのはイマドキの子どもたち。

ただどうしたらいいのか分からず、立ちすくんでいるうちに、自ら選んだのではない結果になっていることはないでしょうか?

日本思春期学会理事で、ネットのプロフェッショナルの宮崎豊久さん(とよさん)と、デートDV予防教育と支援の分野、性教育の専門家の池畑博美(ひろみん)がコラボセミナーをいたします。

こちらは、虹色のたねがLUSH チャリティバンクのご支援をいただき、参加費無料で開催することが可能となりました。

ぜひ、思春期の子どもの近くにいるあなた。
ご参加お待ちしています。

日時:2019年7月27日(土)17:30〜19:30

場所:かながわ県民センター 710会議室

費用:無料

定員:20名

対象:思春期の子どもの性について関心のある方ならどなたでも

✴︎セミナー終了後、近隣の飲食店で懇親会を行います。
費用は各自負担で、任意参加です。
ぜひ交流を深めるために、お時間ある方はご参加くださいませ。

申し込み方法:イベントページへの参加表明または池畑までメッセージ、または虹色のたねへのメールにてお申し込みくださいませ。

https://www.facebook.com/events/386964575240522/?ti=icl

【対等なパートナーシップ】

DVにおいて、加害側には相手を対等とみないことがそもそもの要因となります。

今日のTwitterのタイムラインでこんな内容のものがありました。

入籍前は、お互いを下の名前に「さん」付けで呼び合っていた。
入籍の日から「お前」と呼ぶようになった。
元のように「さん」付けで呼んでほしいと伝えると、鼻で笑いながら上下関係わかってんのかよ?
と言われた。
その後、モラハラで裁判離婚に至ったそうです。

夫婦、パートナーシップにおいて、一方が他方を支配するために取る手段の一つが、この呼び名のエピソードに現れているということでしょう。

加害側は力を持った存在として、相手を支配して良い特権を持っているとの価値観を持っています。
明確なルールの下、相手を自分に従わせようとします。

単なる喧嘩とは全く違う構造です。
明らかな身体的な暴力がなくても、DVになります。

男性から女性へのDVが多いのは事実ですが、女性から男性、同性愛の関係においても起こります。

支配の強化によって、学習性無力感に陥り、自分からその環境から離れることができなくなり、時折気まぐれに見せる優しさに絡め取られていくのです。

DVについては、力と支配について捉えやすいものですが、虐待やイジメ他のハラスメントなどでも同じ構造があります。

虹色のたねの暴力をなくす活動の中で、基本としている考え方の一つです。
DVのご相談も承っておりますので、お氣軽にお問い合わせくださいませ。